クラッシャー上司が職場で部下にキレる理由・7つの心理状態

クラッシャー上司が職場で部下にキレる理由・7つの心理状態

「クラッシャー上司  -平気で部下を追い詰める人たち-」という新書が2017年1月に出て話題になったのはご存知でしょうか。

近年、仕事に携わる人たちのストレスやメンタル的なケアが叫ばれています。身近な話題として職場の健康診断にメンタルヘルスチェックが導入されることが決まったなどの話は耳にしていることと思います。

そうはいっても、この厳しい経済状況の中で結果を残していくのは並大抵のことではなく、その結果に対する責任が求められる上司としては、部下の目に余る不甲斐なさを目にすると、カッとなってキレてしまいそう。でもやっぱり、そんな部下に対してキレてしまったら負けなんですね。

「怒ったら負け」というのはこの世の中にはあるんです。そこまでわかっていて、それでも上司がキレる。そんな場合、上司にこそストレスがかかっているのかもしれませんね。

クラッシャー上司が職場で部下にキレる理由・7つの心理状態

クラッシャー上司がキレる理由その1

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自分こそが「善」だという確信があるせいで部下にキレてしまう

自分こそが「善」だという確信

クラッシャー上司を第三者的視点から観察すると、多くの場合は非常に仕事が出来る、或いは頭の回転が非常にいい人間であるという評価になるのではないでしょうか?

実際、先ほど紹介した親書の中にも、クラッシャー上司の特徴として第一にこの面を挙げています。どうして、そんなに優秀な人が部下を潰すようなことをしてしまうのでしょうか?


クラッシャー上司 平気で部下を追い詰める人たち (PHP新書)

それは、自分がやっていることが正しいという確信があるためです。どんなことがあっても自分が正しいという意識の結果として、上手くいかないということは、相手にこそ問題があるのだという考え方になってしまうのです。

その結果、使えない部下が大量に生まれてしまい、キレるというわけですね。

 

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クラッシャー上司がキレる理由その2

共感欠如の完璧主義者だから部下の感情を理解できず、ついキレがちになる

共感欠如の完璧主義者

クラッシャー上司は多くの場合は完璧主義者です。この完璧主義こそがある意味で、彼が優秀であることを証明しています。
しかし、これは相手に物を教えたりチームの管理をしたりする場合には弊害になることが多いのです。なぜなら、多くの場合、自分が思った通りには他人は動かないためです。

また理解度にも差があるため、自分が理解できる説明でも他人が理解できなかったり、自分が1時間でできる仕事を他人だと5時間かかったりする可能性があります。こうした部分を頭でわかっていても、心で納得できません。

共感がないため、すべて相手のせい、つまりキレる原因になってしまうのです。

 

クラッシャー上司がキレる理由その3

追いかける対象を間違えている

追いかける対象を間違えている

クラッシャー上司は非常に有能であり、多くの場合は出世街道にのっています。その上で、ある程度まで仕事の成果や職場の評価で上り詰めると、ポストが詰まっているため上司を追い越す力が必要になってきます。

こうして、有能な人間が更に有能になるのですが、同時に職場での人間関係をこの方法でしか構築できなかった場合もあり得ます。例えば、営業で新人がポコッとたまたま大型案件を受注できたとします。

会社組織としては大いに褒めるべきことですが、しかしクラッシャー上司の場合は自分とその新人を比べてしまうのです。

その結果、その新人を潰さなければならないと、今までの出世方法に則って行動してしまうというわけです。

 

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クラッシャー上司がキレる理由その4

置いていかれている寂しさ

置いていかれている寂しさ

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クラッシャー上司は上司と言われるため、職場や現場の平均年齢よりも高いことが往々にして有ります。もしかしたら、そのチームで最年長かもしれません。

今は、インターネットやスマートフォンなどの発展により、10年20年前とは違った方法で仕事を進めていることもあるでしょう。こうした仕事のやり方の変化は、同時に自分がやってきたことが古いやり方であることを証明します。

結果として、自分が重んじられていない感覚にさいなまれ部下に当たり散らすことになるのです。

 

 

クラッシャー上司がキレる理由その5

傷つきやすい心

傷つきやすい心

自分こそが正しいとかたくなに信じ、完璧主義者で、敵が現れたと感じたら即座に最大の力で攻撃する。よくよく考えると、これって非常に弱い心の人が権力を持った時の行動パターンだと思いませんか?

実際、先ほどの親書の中でも、クラッシャー上司の精神構造は「未熟型鬱」と見分けがつかないと言われています。

「未熟型鬱」の中でも仕事が出来る人がクラッシャー上司となったのではないかとも示唆されています。

 

クラッシャー上司がキレる理由その6

虚弱なアイデンティティのせいで部下にキレる

虚弱なアイデンティティ

クラッシャー上司は日本的な構造や価値観が発生に寄与しているといいます。これは言うならば「人生における仕事への依存度」です。

アイデンティティとは自己同一性、すなわち自分がどういう人間でありどういう人生を送ってきたか或いは送りたいかを示す言葉ですが、日本人の価値観では、この部分のほとんどが仕事で埋め尽くされます。

本来人間は家族の父親としての私や妻の恋人としての私、或いは地域の人たちの中での私などの様々な側面を持って生きています。

しかし日本の価値観は、特に男性に対しては仕事で塗りつぶすのが良いとされています。この結果として、仕事における有用性が薄れていくとそのまま自分の人生が否定された気分になってしまうのが、クラッシャー上司、ひいては昔、「モーレツ社員」として評価されていた人たちの現状なのです。

 

クラッシャー上司がキレる理由その7

自分の生に対する恐怖感から部下にキレてしまう

自分の生に対する恐怖感

クラッシャー上司の多くは壮年期と呼ばれる時期にいます。心理学者エリクソンが提唱したライフサイクル論によると、この時期に「中年の危機」と呼ばれる現象が発生します。

これは肉体的限界や人生の天井が見えてきて、自分の人生を振り返った結果として、今まで関わってきたことの自己評価を行う時期でもあります。この自己評価が納得できない形だと自分の人生に不安や戸惑いを隠せなくなるのです。

この結果として、精神的な幼さや今まで解消できていなかった課題が突きつけられることが往々にして有り、人は人生そのものに戸惑いを覚え、自分の限界を悟ります。

クラッシャー上司は、この自己評価を受け入れられずに、自分の環境全てに戸惑いを覚えているのかもしません。

 

今日のまとめ

クラッシャー上司が職場で部下にキレる理由・7つの心理状態

クラッシャー上司についてまとめていきました。
最後はライフサイクル論と言った形で、人生そのものに戸惑っている人という項目が出てきました。

自分がクラッシャー上司にならないでいられるか不安な人は、ぜひこのまとめを参考にクラッシャー上司について理解を深めて行ってみてください。

職場で部下にキレる上司というのは、本当に見苦しいものがあります。「怒ったら負け」なんです。巷で言われているようなクラッシャー上司にならないようにも、今回まとめたストレスを抱えていかないように意識して過ごしていきましょう。

上司がニコニコしているだけで、職場の空気は変わるもの。
職場の空気が変われば、部下の仕事への態度も良いものへと変化していくでしょう。

・ 自分こそが「善」だという確信
・ 共感欠如の完璧主義者
・ 追いかける対象を間違えている
・ 置いていかれている寂しさ」
・ 傷つきやすい心
・ 虚弱なアイデンティティ
・ 自分の生に対する恐怖感

 

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